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2004年 12月 29日
ゆとり教育って何だった?
先日、気になる記事を見つけた。
 「学力低下対策で理数科目の授業を減らす先進国は日本だけ」。日本数学会、日本化学会など理数系学会が連名で27日、中央教育審議会(鳥居泰彦会長)にあてて、総合的学習などに代えられた理数科目の授業時間復活を求める提言を提出した。日本数学会の浪川幸彦名古屋大教授は記者会見で「生きる力を育てる趣旨は結構だが、系統だったカリキュラムを破壊した今のゆとり教育は、逆に子どもたちの考える力を落とした明らかな政策の失敗だ」と話した。
 理数系の13団体で作る理数系学会教育問題連絡会が同日、発表した。同連絡会によると、中学3年生の平均授業時間に占める理科、数学の割合はアメリカで30%、イギリス28%、フランス27%に対し、日本は23%で、さらに減らそうとしている。提言は現職教員へのサポートや、理数系学部出身者の小学校教員への登用なども求めている。(朝日新聞から)

2年前から「ゆとり教育」と呼ばれる新学習指導要領が施行されたが、今年相次いで露見した小中学生の学力低下との結果を受けて、あわてて文部科学省は見直しを始めた。
いったい、ゆとり教育のねらいは何だったのか?
学習指導要領の総則によると、
①各学校において,児童に生きる力をはぐくむことを目指し,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに,基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実に努めなければならない。
②学校における道徳教育は,学校の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳の時間をはじめとして各教科,特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの特質に応じて適切な指導を行わなければならない。
とある。
授業時間を昭和40年代から年間1000時間も減らして、果たしてゆとり教育の成果は出ただろうか?
かえって学力の二極化を助長する結果になったのではないか?
なぜなら、学力低下を心配する親は塾や私学へ子供を送り込み、結果、そうでない子との学力格差がより広がったとの分析も出ている。
さらに教育の現場でもいろいろ深刻な問題が出ているようだ。
「学校が荒れている」「内申書で無用な軋轢が出ている」など挙げたらきりがないが、子供たちも先生たちも親たちも、みんな昔よりストレスを多く抱えているようにも思える。
ここは、当事者だけでなく、みんなで知恵を出して、将来を担う子供達に豊かな未来を作ってもらえるようにきちんと教育して、たくさん学習してもらわなければならないのだが・・・。

by dosanko0514 | 2004-12-29 17:09 | ちょっと気になる


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