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2005年 11月 03日
映画鑑賞記「ティム・バートンのコープス・ブライド」
観賞日:05.11.01 観賞場所:AMCイクスピアリ16
「チャーリーとチョコレート工場」が大ヒット中のティム・バートン監督の新作。
相変わらず、”キモい”キャラクターが続々登場。でも、演じるテーマは「永遠の愛」、観終わった時の心地よさは実写やCGアニメで得られないものかも知れない。
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<ストーリー>(なぞるとよく読めます)
魚屋の御曹司ヴィクターと没落貴族の一人娘ヴィクトリアは、まだ会ったことも無いのに親同士の政略結婚のため、翌日の結婚式のリハーサルに望む。
格式に厳しい牧師のせいで、なかなか儀式手順を覚えられないヴィクター。とうとう牧師の怒りを買い、式延期を言い渡される。
ヴィクトリアに一目惚れしたヴィクターは、なんとか儀式の手順を覚えようと夜の森の中で特訓する。次第に誓いの言葉をすらすら言うことができたヴィクター。最後の手順である結婚指輪を枯れ枝に差し込むところまできたが・・・。突然、その枝が動き出し、土の中から枝・・・ではなく薬指の骨の持ち主の花嫁姿の死体(コープス・ブライド)が現れる。
慌てふためくヴィクター、必死に逃げ出すが、相手は亡霊(と骨)。
いとも簡単に死体が集う「あの世」に連れ込まれてしまう。
コープス・ブライドには死んでも死に切れない悲しい過去があった。
駆け落ちを約束して花嫁姿で待っていた墓場近くの暗い場所で彼女は襲われ命を落とした。いつか結婚を約束した男が現れるのをずっと待っていたのだ。
最初は、気持ち悪がって逃げまくっていたヴィクターも、次第にあの世の住人に慣れ、コープス・ブライドにも愛情が芽生えだした。
一方、ヴィクターと再開することを待ちわびるヴィクトリアは、腹黒いヒルデガード卿との結婚を親から言い渡されてしまう。
すっかり、コープス・ブライドとの結婚を決意したヴィクターだが、ヴィクター自身が死なないと本当の結婚の誓いにならない。
それではと、ウィクターが毒入りワインを飲む結婚式をこの世の教会で開くためにあの世から大挙して死体たちが町に繰り出す。
そして、結婚式が開始される・・・ヴィクターの運命は?

<感想>
ストーリー的には、一人の男をこの世とあの世の女が愛する展開。そこに、親たちが思い描く金欲、名誉欲がうずまく、いわばシュークスピア劇をモチーフにしたもの。
面白いのが、この世の人々の病的なほど暗さと対照的なあの世の骸骨たちの明るさの対比。まさに、バートン流のジョークなのだろう。
「死ぬことがこんなに楽しい」と言わせているのだけれど、本気にはしたくない。
映像は、すべて手作りの人形と模型セットをデジカメで丹念にコマ撮りしている。
しかし、とても自然な動きでクォリティの高さを感じた。
新しい映像技術を生み出したこの作品は、ティム・バートンの奇才ぶりをさらに発揮していた。
<トリビア>
○声の出演者の顔ぶれが面白い。ティム・バートン作品の常連たちが目白押し。
 ジョニー・デップ:チャーリーとチョコレート工場
 ヘレナ・ボナム=カーター:ビッグフィッシュ、チャーリーとチョコレート工場
 クリストファー・リー:チャーリーとチョコレート工場
 ディープ・ロイ:チャーリーとチョコレート工場(ウンバ・ルンバ!)
 アルバート・フィニー:ビッグフィッシュ
○人形はステンレスの骨組みにシリコンの皮膚を貼り付けたもの
○撮影は映画用カメラではなく31台のキャノンEOS-1D(レンズはニコン製?)を使った
○コープス・ブライドの瞬きの動きはアニメータが28回の違う動きをデジカメに収めてアップル製のFinal Cut Proというソフトでつなげた(気が遠くなるよ・・)
○ヴィクターが弾くピアノの指の動きは、実際に音取りした時のプロの動きをアニメータが丹念に再現した(気長でないとできない)

by dosanko0514 | 2005-11-03 10:17 | 映画は楽しい


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