2006年 06月 04日
鑑賞日:06.06.03 鑑賞場所:シネマ・イクスピアリ16 ダン・ブラウンの世界的ベスト・セラーである同名小説の映画化。 公開前後から賛否両論が渦巻く話題作を ようやく、劇場鑑賞ができた。 お馴染みのキャストが多数出演し、期待していたが・・・・、 予備知識無しでは、難解な映画だった。 <ストーリー> パリのルーヴル美術館で館長ジャック・ソニエールがオプス・デイの修道僧シラス(ポール・ベタニー)に殺害され、彼は死の間際に自らの体を使って不可解な暗号を残していた。その暗号の中に、ハーヴァード大学教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)の名前を見つけたフランス司法警察のファーシュ警部(ジャン・レノ)は、ラングドンに捜査への協力を求めるという口実で彼を現場に連行する。が、館長の孫娘で暗号解読官ソフィー(オドレイ・トトゥー)は、祖父の死の真相を捜査するため、ラングドンを連れてルーヴル美術館から逃亡。2人は警察の追跡を逃れながら、独自にこの事件を捜査していく。ラングドンの友人リー・ティービング(イアン・マッケラン)との謎解き。そして、その過程で何世紀にも渡ってカトリック教会により隠され続けていた、キリスト教世界最大の秘密が暴かれていく。 <感想> 小説を読んでいないボクは(文庫本も発売されたから一気に読んでから観ようと思っていたが、仕事が急に多忙になって断念)、敢えて何も読まずに観る事に。 (以下、いくつかのサイトで用語を調べて記述) パリの名所、ルーヴル美術館。ここを舞台にした殺人事件から、物語は始まる。 何故、美術館長が修道僧に殺されなければいけなかったのか? この謎は、しばらく解けることは無かった。 物語はこの事件に主人公のラングドンとヒロインのソフィーが深く関わるあたりから展開が急になってくる。 暗号がアナグラム(文字を入れ替えて別の語句にする)とは、推理小説好きなファンはたまらないのだろう。 そこからレオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザへと進み、そして、そこでも謎解きが。 それとは別に、カトリックと思える司教が怪しげな会談をしている。シラスとも関係のありそうな団体は美術館長とどんな関係があるのかまだ判らない。 ダ・ヴィンチの謎解きからソフィーが絵画の裏から見つけた百合の紋章の鍵。 これがこの映画最大の仕掛け”クリプテックス”と呼ばれる暗号キーで守られた文書箱にたどり着く金庫の鍵だった。 ここが最大の山場だろう。 最後の晩餐に描かれている一人、それはキリストの愛人だって??? そう言われれば女性に思えるがどうなんだろう。 そんなこんなで、終盤、ウェストミンスター寺院に眠るニュートンの墓の前でリーの脅しがあり(リーは何が欲しかったのだろう? ナゾ?)、危機一髪ラングドンがクリプテックスの暗号解読に成功して、マグダラのマリアが眠る場所を突き止める。 最後に、ソフィーがそのマリアの末裔だというオチになるのだが、それにしても、どこかの謎解きが失敗したら、このソフィーは何も知らずに人生を送っていたのだろうな? と小説を読みもせず思ってしまった。 この物語のモチーフは聖杯伝説だそうだ。 宗教的にも重要なモノに対する見方によって、カトリックからは猛反発が上がっているのは周知の事実。 ボクは、無神論者に近い(法事、正月、クリスマスは一応やるけど・・)が、キリスト教も含め、宗教が政治や経済に大きく影響させるのは良くないと思っている。 過去を見ても、現在の世界情勢を見てもそういえるのではないか? そんな中、このような小説が世に出てきたことは、「宗教と言っても所詮人間が考え出したもの。愛は普遍的なものであって、宗教がそれを阻害することがあってはならない」と言っているような気がした。 映画としての出来としては、よくできあがっていると思うが、いかんせん、長編小説を2時間20分の枠に入れるのは無理があり、事件と関わる人間関係や組織、宗教歴史がきちんと理解できていない人にはさっぱりわからない映画かも知れない。 キャストは、ボクの好きな人ばかりが出ていたが、役柄に徹していたせいか、本来のキャラクターが死んでいたような気がした。 オドレイ・トトゥーの英語の発音、苦手なボクにもちょっと気になった。
by dosanko0514
| 2006-06-04 13:45
| 映画は楽しい
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