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2006年 12月 03日
映画鑑賞記「007/カジノ・ロワイヤル」
鑑賞日:06.12.1 鑑賞場所:シネマ・イクスピアリ16

 映画の原点は、普段ありえないシーンを撮って観客をドキドキさせること。
本作は、その原点に立ち帰り、ボンド役に今までとは違った雰囲気を持ったタフガイ「ダニエル・クレイグ」を起用。
発表当初の映画ファン・サイトに巻き起こった批判を見事に吹き飛ばす快作。
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<ストーリー> 
 MI6の若き諜報員ボンド(ダニエル・クレイグ)は、世界中のテロリストに資金を提供する謎の人物を追っていた。
マダガスカルの港で、その人物と繋がるテロリストを捕えるも誤って殺してしまい、ボスであるM(ジュディ・デンチ)から叱責される。
死んだテロリストの残した携帯電話の通話記録から資金提供元がマイアミのホテルにいることをつかんだボンドは単身乗り込む。
ここで資金を受けたテロリストが初飛行を待つ新型旅客機の爆破を画策することを知ったボンドは危機一髪でこの企てを阻止した。
 この一件でMからの信頼を得たボンドは、名実ともに晴れて「00」(ダブルオー)の称号を得て、テロリスト支援の資金を運用する死の商人ル・シッフルとの接触を命ぜられる。
映画鑑賞記「007/カジノ・ロワイヤル」_b0070020_13321374.jpgそのミッションとは、シッフルがセルビア・モンテネグロのカジノで資金を賭けるポーカーに乗り込んで勝負を挑むというもの。そのために国家予算1500万ドルを用意し、さらにボンドのために特注のボンドカー「アストン・マーティンDBS」も。そして資金の監視役として、ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)が同行した。
 カジノでは、シッフルとのじりじりとして神経戦の駆け引きが繰り広げられる。そんなさ中、シッフルに渡した資金返済を迫るルワンダ・ゲリラの手先との戦いや、シッフル一味から毒殺を企てられたりと危ない目に遭うがなんとか危機を乗り切り、シッフルと勝負にもロイヤルストレートフラッシュで勝つ!
 しかし、シッフルに通じたCIAのエージェントの罠にはまり、ヴェスパーともどもシッフルに捕えられたボンドはシッフルの拷問に悶絶するが謎の人物に助けられる。
生還したボンドは、リハビリ中、ヴェスパーとの愛にのめりこむ。
しかし、二人の愛はその後の悲劇の序奏でしかなかった・・・。


<感想>
 のっけから、手に汗握るアクション・シーンが始まる。
圧巻なのは、マダガスカルでの追跡劇。 スパイ映画においても最近はアクション・シーンのほとんどがVFXだったりするが、極力実写を用いた映像は、ハラハラドキドキだ。
スパイ映画のお決まり、スパイ同士の裏切りや駆け引き、これもきっちり。映画鑑賞記「007/カジノ・ロワイヤル」_b0070020_13324188.jpg

なにより、6代目ボンド役のダニエル・クレイグ、似合ってるじゃないか!
悪役っぽいツラ構えだが、見ようによってはこのほうがスパイらしくていいかも知れない。なんと言っても彼のボディの逞しさ! 肉体美はオールヌードになってもすごいぞ。

ちょっと難を言うと、原作に忠実なあまり、カジノでのシーンが長かったこと。カジノのルールが今ひとつ分からなかったので、降りたり、掛け金を上げたりする場面に入り込むことができなかった。

毎回のお決まりのボンドガール。今回は派手ではなかったし、アクションも少なかったが、後半になって彼女の役割がストーリーの中心になるにつれ、美しさも増してくるところがおもしろかった。

本作は、007の誕生秘話を、舞台を現代に置き換えて描いているが、あのポール・ハギス(クラッシュの監督、ミリオンダラー・ベイビーの脚本)も脚本に加わって、さらに人間の内面をも描いているのも好感が持てる。

ともあれ、スパイ映画の原点と言うべき007が、また輝きだしたことは確かだ。

<コネタ>映画鑑賞記「007/カジノ・ロワイヤル」_b0070020_1333389.jpg
 この映画で一番気になったのは、マダガスカルでボンドに追われる彼(Sebastien Foucan)。
軽業師のような身のこなし、スピーディーな動きに目を見張った。
今後の彼は、どんな役でボクの前に現われるのであろう。

カジノ・ロワイヤルは1967年、あのピーター・セラーズ主演で映画化されていた。シリーズ中、唯一のコメディーだったらしい。

★そして、次回作(22作目)は2008年公開決定! 当然ボンドは、クレイグで!

by dosanko0514 | 2006-12-03 13:35 | 映画は楽しい


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