2008年 02月 16日
鑑賞日:08.02.15 鑑賞場所:シネマイクスピアリ 成功して、敵を作るか 失敗して、友を作るか これは、事実に基づいた犯罪ストーリー <ストーリー> (公式HPより引用) 1970年代初期のニューヨーク。ハーレムを仕切るギャングのボスに15年間仕えてきた運転手のフランク(デンゼル・ワシントン)は、ボス亡き後、一匹狼として生きることを決意。ベトナム戦争の軍用機を利用して東南アジアの麻薬を密輸する計画を思いつき、大胆な行動力を発揮してそれを実行に移す。彼のビジネススタイルは、安くて良質な「商品」を生産者から直接大量に仕入れ、安価で幅広く大衆に販売するという、家電量販店の最先端のやり方を応用したもの。そのクールに考え抜かれた戦略によって、瞬く間に巨万の富を築き、マフィアからも一目置かれる麻薬王の座に上り詰めるフランク。彼が派手な行動を慎んだことから、その正体は長い間誰にも気づかれずにいたが、ついに疑惑の目を向ける人物が出現する。刑事のリッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)だ。警官が公然と恐喝や横領の悪事を働いていた時代、汚職に手を染めることを拒んで四面楚歌の身になった彼は、新しく配属された特別麻薬取締局で、ヘロインの供給ルートを粘り強く調査。顔の見えない敵であったフランクを、ジリジリと追い詰めていく。 <感想> 一言で言うと、「面白かった~!」。 やはり、巨匠リドリー・スコット。「グラディエーター」で壮大なローマ帝国を描き出した手腕は、この70年代の麻薬で汚染されたニューヨークでも、克明にかつ、大胆な映像を作り出していた。 麻薬ビジネスで巨万の富を得た男と、汚職を嫌う潔癖な刑事との激しいバトルかと予想していたが、もっと話は複雑だった。 麻薬王フランクを巡るマフィアや悪徳警官との暗闘、一方、やり手の刑事と思いきや、離婚調停中でありながら、キャビンアテンダントとの愛欲の日々(笑)。 二人の主役の接点がなかなか生まれないまま、ストーリーは進んでいく。 そして、昔観た「フレンチ・コネクション」張りの、ヘロイン工場への踏み込みシーン。 ラッセル・クロウが大活躍な、この映画のハイライトかと思われたが、もうちょっと派手な撃ち合いもあっても良かったが・・・・、まあ、全裸の女性たちの中に飛び込んでいくわけだから、撃ちまくるわけもいかないか? 一番のハイライトは、フランクが捕まった後の取調室でのフランクとリッチーとの1対1の対峙シーン。 フランクが執拗に賄賂によって篭絡しようとするのだが、頑として断るリッチー、逆に、フランクを取り巻く悪い連中を一人残らず証言したら減刑に応じると取引に出るリッチー。 ついに、フランクが折れ、ニューヨークの麻薬捜査官の4分の3が摘発される一大スキャンダルになった。 こんな事実があったとは、正直驚いた。 二人のオスカースター。デンゼル・ワシントンは、極悪人なんだけれど、観ていて、その人間性の魅力を感じさせる見事な役ごなし。一方、ラッセル・クロウは、冷静な刑事役とちょっとだらしない野獣的なプライベートの両面を演じきったのはさすが。
by dosanko0514
| 2008-02-16 14:23
| 映画は楽しい
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