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2005年 03月 26日
映画鑑賞記「サイドウェイ」
鑑賞日:05.03.24  場所:TOHOシネマズららぽーと船橋
二人の中年男性が繰りひろげるちょっとコミカルで悲哀もあるロード・ムービーの快作。
売れっ子俳優たちを起用せず、低予算作品でありながら、公開以来全米の批評家の絶賛を集めた。
舞台はカリフォルニア州のワイナリー。
テーマは、
「人生はワインのように、そのピークを迎える日まで日ごとに熟成し、複雑味を増す。それからはゆっくりと坂を下っていくが、ピークを超えた味わいも捨てがたい・・・」

2005年アカデミー賞ノミネート(作品賞、監督賞、助演男優賞、助演女優賞、脚色賞)、最優秀脚色賞受賞
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公式HP



小説家を目指すが芽が出ずさらに離婚の後遺症で元気がない国語教師マイルズ(ポール・ジアマッティ)と、まもなく美しい女性と結婚するスケコマシの俳優ジャック(トーマス・ヘイデン=チャーチ)、この二人は大学のルームメイト。マイルズはジャックを連れ出し1週間の旅に出る。マイルスはワインとゴルフを楽しむため、ジャックはマイルズとナンパを楽しむため。お互いの思惑の違いが騒動を引き起こす。

マイルスは、類まれなワインオタクで、行く先々のワイナリーで豊富なワインの薀蓄を傾ける。彼は別れた妻との結婚10周年を祝うために密かに61年モノのシュヴァル・ブラン(1000ドル以上するらしい)を所有しているほど。一方、ジャックはかつてはTVドラマやCMに出演した人気俳優。今では年齢を感じさせているが、二枚目は健在。それを武器に手当たり次第に女性を口説き落とす。その彼もようやく不動産屋の娘と結婚にこぎつけてようやく年貢の納め時が来ていた。
旅の中でマイルスは、ワインの造詣が深くて美しい女性マヤ(ヴァージニア・マドセン)に出会う。マヤに次第に魅かれていくマイルスだが、ジャックからけしかけられてもなかなか本気になれない。それは離婚のショックが残っているからだった。
一方、ジャックはワイナリーで出会ったアジア系女性のステファニー(サンドラ・オー)に熱を上げて”あろうことか”結婚することさえも考えてしまう。

しかし、マイルスは、旅の間、自作小説が出版されることに希望をつないでいたが出版社からノーの返事をもらい自暴自棄になってしまう。
そして、ジャックもステファニーに自分の素性がバレて鼻の骨が折れるほどの仕打ちを受けてしまう。
それでも、二人はお互いをいたわり、助け合い、それぞれに希望の光を見つけ出す。
ジャックは無事、結婚にゴールイン。
マイルスは、ジャックの披露宴で再会した、かつての妻が今は幸せになっていることを知り、秘蔵のシュヴァル・ブランを一人で飲んで憂さを紛らしていた、が、一度は自分から去ったと思っていたマヤからの留守電には・・・新しい希望の光が。


中年男が遭うであろういくつかの事件をコミカルにあるいはペーソスいっぱいに描き出している。人生をワインにたとえて、「時が立てば複雑な味となる」ことをメッセージとしている。これをワイン通のマイルスとマヤの淡い恋の会話の中に見事に組み込んでいる。

監督であるアレクサンダー・ペインの前作「アバウト・ア・シュミット」はまだ観ていないが、機会があれば見てみようと思う。

映画の中には、R-15らしく、かなりアブナイシーンもいくつかある。一番びっくりしたのは、浮気に怒った男性の○○がモロ見えだったこと。(映倫も変わったなあ!)

by dosanko0514 | 2005-03-26 22:30 | 映画は楽しい


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