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2006年 10月 01日
映画鑑賞記「フラガール」
鑑賞日:06.10.01 鑑賞場所:シネマ・イクスピアリ16

 常磐ハワイアンセンター(現在は、スパリゾートハワイアンズ)の誕生物語。そこには、日本の産業を支えてきた炭鉱の落日を前に、炭鉱の町を「常夏の楽園」に変えようと奮闘する炭鉱娘たちのドラマがあった。
さあ「踊っぺ!」
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<ストーリー> (公式HPより) 
昭和40年、福島県いわき市の炭鉱町。
“求む、ハワイアンダンサー”の貼り紙を見せながらここから抜け出す最初で最後のチャンスだと、 早苗(徳永えり)は紀美子(蒼井優)を誘う。
男たちは、数世代前から炭坑夫として、女たちも選炭婦として、働いてきた。
だが今や石炭から石油へとエネルギー革命が押し寄せ、閉山が相次いでいる。
この危機を救うために炭鉱会社が構想したのが、レジャー施設「常磐ハワイアンセンター」だった。
紀美子の母・千代(富司純子)も兄・洋二朗(豊川悦司)も炭鉱で働いている。
父は落盤事故で亡くなった。母は「百年も続いたウヂの炭鉱は天皇陛下までご視察にいらしたヤマだぞ」と自慢し、炭鉱を閉じて“ハワイ”を作る話に大反対。
それでも紀美子と早苗はフラダンサーの説明会に出かけるが、ほかの娘たちは、初めて見るフラダンスの映像に、「ケツ振れねえ」「ヘソ丸見えでねえか」と、逃げ出してしまう。
残ったのは、紀美子と早苗、それに会社の庶務係で子持ちの初子(池津祥子)、そして父親に連れてこられた一際大柄な女の子、小百合(山崎静代~南海キャンディーズ・しずちゃん)だけだった。
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そんな中、娘たちにフラダンスを仕込むために、ハワイアンセンターの吉本部長(岸部一徳)は東京から平山まどか先生(松雪泰子)を招く。本場ハワイでフラダンスを習い、SKD(松竹歌劇団)で踊っていたダンサーだ。最初は田舎町を軽蔑し、ど素人の娘たちに踊りを教える意欲もないまどか先生だったが、紀美子たちの熱心さに次第に真剣になっていく。
実はまどか自身が母親の借金を背負い、半ば自暴自棄になっていたが、ひたむきな娘たちと接するうちに夢を持つ大切さを思い出していた。そんな彼女の教えは、どんなに辛い時でも「スマイル」、笑顔をなくさないこと。
しかし、世間の風当たりは依然強く、さらに予期せぬ出来事が起こり・・・。
果たして常夏の楽園は誕生するのか?無事に笑顔でオープンの日は迎えられるのか?

<感想>
 40年前、北海道にも多くの炭鉱があった。それこそ、黒いダイヤと呼ばれ、掘れば掘るほどお金になった時期があって、炭鉱夫は危険を承知で蒸し暑く真っ暗闇の坑道に入っていったものだ。 しかし、エネルギーが石炭から石油に転換しだした時代の流れは確実に炭鉱にも波及する。 次々と閉山が始まる。 そしてボタ山と人気の無い炭住と呼ばれる長屋が残った。

 そんな中、ハワイアンセンターが福島のいわき市にできたことは、ニュースでは知っていたが、それが炭鉱の閉山対策だと知ったのは、かなり後になってからだった。
ボクも社員旅行で一度そこを訪れている。 まさか、そこで踊っているフラダンサーたちがこのような生まれ方をしていたとは全くもって知らなかった。
 しかし、-地元に人たちには悪いが-、日本でもかなりの田舎の地に「ハワイ」を持ち込むなんて、当時としては、かなり無謀な発想だったろうと思う。 普通、老人向けのヘルスセンターと考えるのが関の山ではないか?

映画鑑賞記「フラガール」_b0070020_212434.jpg さて、映画なのだが、前半は炭鉱の合理化の渦中で、周りの理解が得られないままフラダンサーの募集が始まる。そんな中、フラダンスを教えに東京からやってきた平山先生。いやいや来たって感じがよく出ている。
 最初の生徒4人が面白い。早苗と紀美子は可愛いから良しとして(笑)、独身が採用条件なはずなのに何故か子持ちの初子が生徒に・・・なにやら心配げな雰囲気に。 一番笑いを誘うのは大柄の小百合。しずちゃんがのっけからすごい存在感を出しているし、レッスンでもはらはらさせてくれるのも彼女。 
でも、この小百合が後半、多くの涙を誘うとは・・・。映画鑑賞記「フラガール」_b0070020_2134724.jpg
 全くの踊りの素人をプロのフラダンサーに短時間で仕込む過程がおもしろい。
生徒の熱意に押され、次第に教えることに自分の置き所を見出すまどか。
初めてのダンス衣装に気恥ずかしくも、嬉しさを隠し切れない。
そんな中、炭鉱の暗い影が彼女たちを悲しみに変える。
早苗との別れ、小百合の父の事故死、そして平山まどかも山を去ろうとしていた。
まどかとの別れのシーン、フラの腕の動きで寂しい心情を伝えようとしていた紀美子の姿が印象的・・・知らず知らずに目頭が熱くなってきた。
そんな紀美子がリーダーとなって、無心に踊る姿に、最初は猛烈に反対していた母も心打たれ、最後は一緒になってハワイアンセンターを盛り上げようとする姿も感動的。

 最後のフラダンス・ショーは圧巻だった。
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あの踊りの中に、初子もいる、しずちゃん演じる小百合もいる。 
紀美子のソロも素晴らしい。(本当に3ヶ月の特訓だけ?)
きっとハードな練習をしてきたのだろう。 それを思うと僕自身涙がこみ上げてくる。
踊りが終わり、いわき市の市民がエキストラだったのだろうが、万雷の拍手とスタンディング・オベーションの中、俳優たちの笑顔と涙は、きっときっと、演技ではなかったように思われた。 苦労して練習したことが実を結んだことに感動しての涙ではなかったろうか?

この映画は、来年のアカデミー賞・外国映画部門に日本代表としてエントリーするそうだが、きっとアメリカの人たちにも感動を伝えることができるのではないか?

by dosanko0514 | 2006-10-01 21:05 | 映画は楽しい


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