2007年 02月 11日
鑑賞日:07.02.11 鑑賞場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズ 今、地球温暖化を止められるのは政治の問題ではなく、個々人の「モラル」の問題なのだ。 これだけの真実を突きつけられて、あなたは、それでもなお、昨日と同じ生活ができるだろうか? 人類が犯した罪に、すでに地球は怒りを込めて反撃に出た。 <感想>アル・ゴア氏と言えば、クリントン政権での副大統領であり、その後、一瞬だけアメリカ大統領になっていた人物。 ステージに立ったゴア氏も、それを持ち出して、会場から爆笑をとっていた。 しかし、その後のゴア氏のやさしい語り口から出てくる地球上の異変は、会場の人々を沈黙に追いやる。 北極付近の氷の厚さが半分に、キリマンジャロの氷河が消滅、アルプスの氷河も激減、巨大ハリケーン発生数が増加、内陸部の砂漠化進行速度の増加・・・、挙げたらきりがないほど、ここ最近の異常気象は、疑いも無く、地球温暖化が生み出したものだ。 このまま、何も対策を打たないと、50年で生物界では多くの絶滅種を生み出し、海水面は6メートルも上昇し、多くの都市が水没する。 かなり前からこの地球温暖化への危機感を持っていたゴア氏は、大統領選挙に敗れた後、この問題を世界中に広めるため1000回を超える講演活動を行っている。 その模様を、この映画はドキュメントしているわけだが、自分がその会場にいるような錯覚も覚える。それでいて、ゴア氏の生い立ちや家族の話も映画途中に織り交ぜてあって、なぜゴア氏がこんなに熱心に活動をしているのか、その原動力が伝わってくる。 今、アメリカの二酸化炭素排出量は、世界中の1/3。 一人当たりだと、ダントツの一位。 それほど断熱効果もないような大きな家に住み、大排気量のクルマを乗り回し、夜も煌々とライトを照らし一度の快楽に耽るような生活をしているようでは、当たり前のことだ。 そんなアメリカが京都議定書を批准しないのは周知の事実。 石油業界とのつながりが深いブッシュ政権が、学者からの警告を無視しつづけ、あろうことか、政府がまとめた気象報告をホワイトハウス内で改竄してしまう有様。 あんな大統領を選んだアメリカ国民の半数は、「バカ」だった。 ゴア氏が選ばれていれば、イラクに兵隊を送ることもしなかっただろうし、環境問題ももっと解決に向かっていたはずだ。 アメリカ人は、「ゆでガエル」になっている。 この映画がきっとオスカーを獲得し、スピーチの中で、ゴア氏はブッシュ批判をし、その後来年の大統領選挙に、何らかの形で関与することを宣言しないかな? 今のところ、上映する劇場が少ないが、是非、日本人みんなに観てもらいたい。 できることならば、NHKが放映してもらいたい。 民放は、スポンサーの関係で無理そうだからである・・。 <余談> 今日までの日曜日、TOHOシネマズ系の劇場でエコサンデー500円キャンペーンを実施していた。 そのため、事前予約で席が埋まってしまう。 ボクもラスト・チャンスのために、予約開始時刻(2日前の午前0時)ジャストに予約してなんとか席を確保。 ちなみに、この回は20分で完売。 なんだか、シブヤ大学のようだった・・・。
by dosanko0514
| 2007-02-11 23:40
| 映画は楽しい
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